がんの中でも最も死亡者数が多く、年間7万人以上が亡くなっているのです。肺がんの原因はタバコと言われていますが、吸わなくても肺がんになってしまう人も多くなってきているそうです。初期の肺がん、進行がん、どんな治療のチョイスがあるのでしょうか ?
私が患っている子宮頸がんは肺に転移することがよくあります、実際私は肺の近くの縦隔リンパに遠隔転移しましたから気にかかります。
チョイス@病気になったときより
肺がんについて
肺がんが出来る場所
① 気管支の入り口 扁平上皮癌 喫煙者に多い
② 肺の奥 腺癌
肺がんを見つけるための検査
胸部X線検査(2cm以下のがんは見つけにくい)
喀痰細胞診(50歳以上のヘビースモーカーに限る・早期発見は難しい)
肺がんの症状(進行するまでは症状が出ない事もあります)
・せき | ・たん・血痰(痰に赤い糸の様なものが付く) |
・息苦しさ | ・動悸 |
・発熱 | ・胸痛 |
風邪と似たような症状なので上記が2週間以上続いたら
呼吸器内科でCT検査を受けられた方がよいそうです
タバコを吸わないのに 肺がんに!?
非喫煙者 71才女性の場合
27年前に乳がんを発症して片方の乳房を全摘出し
それ以来、健康に注意し野菜中心の食生活をされています
3年前、X線検査で肺に影が見つかりました。
早期の肺がん(腺癌)でした。自覚症状は全く無し。
肺がんの原因はタバコだけではない
国立がん研究センター東病院 呼吸器外科 青景圭樹医長のお話です
受動喫煙(人の煙を吸う)も肺がんの発生に関係はしていますが
腺癌はたばこを吸わない人でも出来るのです
アスベスト、大気汚染、老化なども考えられます
男性の場合3割の方が非喫煙者
女性の場合8割の方が非喫煙者
女性の肺がんは転移せず肺にとどまっているので
ステージⅠで手術が勧められました
・ロボット支援手術(ダビンチ)
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肺がんの手術は主に胸腔鏡手術で行われます
女性は最新のロボット支援手術を受けました
胸腔鏡手術に比べ手振れ補正もあり
より精緻な細かい動きが出来るのです
約3時間の手術でがんをすべて切除し、
6日後には無事に退院となりました
3か月に1回の検診を受けられています
ロボット支援手術は2018年の4月には肺がんでも保険適用になり
徐々に導入されつつあります
費用は3割負担の場合35万円程度で高額療養費制度を使えば
自己負担は10万円程度となるようです
進行肺がんの方の治療のチョイスは ?
46歳の女性
5年前に空せきが頻繁に出るようになった、風邪と違って改善しない
3か月後、痰に血が混ざっていたので大学病院を受診して肺炎と診断さ
れる。薬を飲んでも改善しない
「タバコを吸っていないし、年齢的にもがんは考えにくいと言われる」
大学病院に通って3か月後、気管支鏡検査を勧めらました。
※私もこれ受けました
結果は「肺腺癌」だったのです。
リンパ節にも転移したステージⅢbの進行がんだったのです
転移のある進行がんは手術で取りきるのは難しく薬による治療になり
同時に放射線治療も受けられました
2か月後、最初に発症したがんは少し残っていましたが
リンパに広がっていたがんはほとんど消えたのです
9か月後、残ったがんを手術で切除
肺がんの治療を決める5要素
・組織型(小細胞肺がん約15%・非小細胞肺がん約85%) |
・病期(ステージによって標準治療が変わってきます) |
・遺伝子変異の有無 |
・体力 |
・気力 |
肺癌診療ガイドライン2020は日本肺癌学会ホームページで見る事が出来ます
新しい治療法などがわかれば都度更新されていくようです
自分はどんな治療が出来るのかとか知ることができるのですね
「がん診療ガイドライン」というサイトには子宮頸がんも掲載されていました
再発がんの治療 分子標的薬
46歳の女性は手術してから1年弱で再発
次に使う薬を使うために遺伝子検査を受けました
遺伝子検査を受けられる人は
・ステージⅣの進行がん
・再発肺がん
費用 4遺伝子 3割負担で約4万円
6遺伝子 3割負担で約7万円
2019年よりがん遺伝子パネル検査が保険適用になりました
がんに関わる数十~数百の遺伝子を一度に調べられる検査です
この検査を受けられる人は
・標準治療がない
・標準治療が終了、他の治療を検討中
しかし変異が見つかっても対応する薬がなかったり
薬はあっても保険適用外だったりするのですね・・・
がんが生まれる主な原因は遺伝子変異「遺伝子のキズ」
患者さんによってそのキズは違う場所にあるので薬も違ってきます
それに対応する「分子標的薬」をみつけて治療するのです
当時、保険適用で調べられる遺伝子変異は4つでした
女性はその4つを調べましたが変異は見つかりませんでしたので
使える分子標的薬はなかったの大学病院からは経過観察と言われましたが
他に治療の方法があるのではないかとセカンドオピニオンを受けたり
勉強会などに参加して治療法を探しました
国立がん研究センター東病院で臨床試験に参加
使える薬を求めて詳しい遺伝子検査をすることに
臨床試験では一度に数十種類の遺伝子を調べる事が出来るのです
調べた結果変異のある遺伝子が見つかったのです
しかし、承認されている薬はありませんでした
未承認の薬を臨床試験で使って治療するしかありませんでした
治療後5か月でがんはほぼ見えないくらい小さくなったのです
通常の抗がん剤による治療と分子標的薬では効果が全然違うそうです
これまでの抗がん剤ではがんが小さくなる割合は約30%ですが
今の個別化医療で患者さんの遺伝子変異に合う分子標的薬で治療すると
がんが小さくなる割合は60~80%となるようです
分子標的薬はがん細胞をピンポイントで攻撃するために効果が高く
正常細胞に与えるダメージも少なくてすみ副作用が軽くなるのです
デメリットは何年も使い続ける必要があるそうです
発症から4年日々の暮らしを噛みしめながら生きておられるそうです
ステージⅣの肺がんを免疫チェックポイント阻害剤で治療
67才男性(喫煙歴40年以上)2年前にX線検査で影がみつかり
CT検査で大きさ5㎝の肺がんが見つかりました
喫煙者に多い扁平上皮癌で肺内・リンパ節転移でステージⅣでした
治療しても余命1年と言われたそうです
免疫チェックポイント阻害剤
私たちの体に備わっている免疫細胞はがん細胞も攻撃しますが
がん細胞もやられる一方ではなく反撃をするのです
免疫細胞には攻撃を止めるブレーキボタンがあります
そのボタンをがん細胞が押してしまい攻撃を止めてしまいます
その間にがん細胞はどんどん増えていくのです
免疫チェックポイント阻害剤はがん細胞が
免疫細胞のブレーキをかけるのを止めさせてブレーキボタンを守り
免疫細胞の攻撃力を復活させるのです
男性は免疫チェックポイント阻害剤+抗がん剤2種類の併用を
3週間おきに4回受けました
3か月後には5分の一の大きさになり転移したがんもほとんど消えたそうです
しかし1年後に再びがんは大きくなってきたのです
免疫チェックポイント阻害剤が効かなくなってきたのです・・・
根治が期待できる手術を選択し
その後放射線治療を30回受けて
今も3週間に1回通院して薬による治療を継続中のようです
今も3週間に1回通院して薬による治療を継続中のようです
副作用のつま先のしびれには悩まされているそうですが
発症前と変わらない生活が送れているそうです
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再発しても自分に合ったなにかしらの新しい治療法はあるのかもしれないと思うと少しは安心できますね