東北大学大学院の研究チームなどが
葛根湯や小柴胡湯加桔梗石膏という
漢方薬がコロナの回復を早め、呼吸不全になるリスクを
下げたと言う結果を発表されました
それ以外にもコロナに効果のある漢方薬があるようです
日高徳洲会病院院長 漢方薬の専門医である
井齋偉矢先生のお話です
漢方薬は西洋薬に比べて効き目が弱く即効性がないと
思われているようですが
1千800年前から歴史的に繰り返されてきた
感染症を抑え込むために研究されてきたもので
即効性は充分にあるのだとか
副作用も静養薬に比べて起こる頻度も格段に少ないのです
短期間の服用であれば副作用の心配もほとんど不要
私は、2016年の子宮頸がんⅢbの大学病院での治療の時
十全大補湯(ジュウゼンタイホトウ)を処方されました
疲労・衰弱している人の気力と体力を補ってくれるので
全身状態をよくして闘病を助けてくれ漢方薬です
コロナ急性期には漢方薬が有効だと言う東北大などによる研究チームの結果が出ました。 コロナ感染者161人を対象に調査。 漢方薬(葛根湯=かっこんとう)小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうかききょうせっこう)を1日3回服用するグループと、 症状に応じて解熱剤やせき止めを服用する通常治療のグループに分け、 経過を比べました。 その結果、発症から4日以内に漢方薬を使った患者は通常治療グループの患者より回復が早く、 酸素吸入を必要とする重度の呼吸不全へのリスクが低かった。 葛根湯と小柴胡湯加桔梗石膏の併用は、抗ウイルス作用と抗炎症効果があり、軽症から中等症の患者では、呼吸不全を抑える可能性が示されたそうです
この発表があってからこの2種類の漢方薬が品薄になっているそうです😓
コロナやインフルエンザにも効く漢方薬
証に合わない漢方は効きません。それで試しても全然効かないと思うこともあるのです。正しく使われた漢方はとても有効なので、変な薬を飲むよりは、まず試してみるのもいいかもしれません 。クリニック院長先生のお言葉です。
「証」とは、自覚症状及び他覚的所見からお互いに関連し合っている症候を総合して得られた状態(体質、体力、抵抗力、症状の現れ方などの個人差)を あらわす漢方独特の用語
補中益気湯 ホチュウエッキトウ | 病原体の入り口となる消化管の粘膜にある樹状細胞を活性化し 免疫力をアップ。胃腸の働きを整えて、食欲不振やだるさを改善する効果も。 病原体が入った時に効率よく排除してくれるため 予防にも最適。家族に濃厚接触者がいる場合、予防の意味を含めて家族全員で服用すると良い コロナ陽性で無症状の人も免疫力アップのために服用も良い 慢性疲労症候群にも効能があると言われています 倦怠感にはポピュラーな処方 服用から2~3日経っても効果を感じられない場合は 人参養栄湯に切り替えましょう |
麻黄湯 マオウトウ | 寒気や頭痛、発熱はあるが汗が出ていない状態や 関節に痛みがあるなど風邪の引き始めに使う 身体を温めて発汗を促すことで症状を緩和する 大人は越婢加朮湯 をプラスすることで 麻黄湯の効果をさらに高めます 発汗するまで1~2時間おきに服用 1回で発汗すればそれで終了 |
越婢加朮湯 エッビカジュツトウ | 腎臓の機能低下、関節の腫れや痛み 夜尿症、湿疹の治療に使用されます 病気の初期で体力のある人向け 麻黄湯の効果を高める働きもある |
桂枝湯 ケイシトウ | 風邪の初期で頭痛や寒気、発熱、のぼせ、身体の痛みなどの緩和と共に発汗を促す 身体を温める事で免疫力を高めてくれる |
麻杏甘石湯 マキョウカンセキトウ | 痰が絡んだ咳を鎮め、気管支炎や喘息に使われます 桂枝湯と併用すると強力なウイルスに対抗する 免疫を引き出す大青竜湯に近い構造になります 桂枝湯+ 麻杏甘石湯 2~3時間おきに3回服用 汗をかき始めたら免疫機能が働き始めている証拠 インフルエンザで同様の症状にも効果的 |
竹筎温胆湯 チクジョウンタントウ | インフルエンザ、風邪、肺炎などの回復期に 熱が長引いたり、平熱になっても咳や痰が多く 眠れない人に使われます 痰が絡んだ咳に効果的 インフルエンザにも対処可能 |
滋陰降火湯 ジインコウカトウ | 軽い乾燥した上気道の咳ばかりでなく その少し奥の炎症にも効果的 |
桂枝加厚朴杏仁湯 ケイシカホウボクキョウニントウ | 身体の炎症を治したり咳を鎮め痰を摂る作用がある コロナや風邪のピークは過ぎたが 軽い咳が続く場合におすすめ |
人参養栄湯 ニンジンヨウエイトウ | 体力低下、疲労倦怠、食欲不振に使用されます 消化器の働きを高め、栄養を隅々まで行き渡らせてくれる |
桂麻各半湯 ケイマカクハントウ | 桂枝湯と 麻黄湯を合わせたもの 発汗作用があり、身体の熱や腫れ、痛みやかゆみ 風邪や咳を治してくれます 桂麻各半湯+ 補中益気湯 治ってきたが少し症状が残っている時の念のためのダメ押し 2~3日で元気になったら終了 |
西洋薬との併用も可能ですが、ごく一部禁忌になっている組み合わせもあるので医師や薬剤師に相談してから服用しましょう
漢方薬も肝障害や間質性肺炎、胃腸症状、偽性アルドステロン症などの副作用もあります。効かないのにいつまでも飲んだりするのは止めた方が良い