10分で決まるDEAD or ALIVE(死ぬか生きるか)
火傷 気道異物 意識不明の時の対処法を
救急救命士さんに教えていただきます
健康カプセル! 元気の時間より
誰でも出来る救命救急術
東京都文京区 日本医科歯科大附属病院
高度救命センター増野智彦医学博士のお話です
救急車が現場に到着するまで8分半(全国平均)かかるそうです
心停止の場合1分処置が遅れると
約10%救命率が下がるそうです
救急車が到着するまでが命の境界線となるのです・・・
その10分間で応急処置が出来れば命は助かる
救急救命士 消防士長 時田昌彦さんの指導です
1 火傷(やけど)
油調理している時に鍋がひっくり返り
ズボンを履いた左足に熱した油を浴びて大火傷
救命救急士が教える10分間で行う火傷の対処法は?
1 まず119番して救急車を呼びます
2 お風呂場など水場に移動できれば衣服を着たまま清潔な流水で冷やします
洗面器にためた水などは雑菌が入るので止めた方が良いです
氷や保冷材は局所的に冷え凍傷になる恐れがあります
3 その場から動けない場合は濡れタオルで衣類の上から患部を冷やします
タオルが温かくなったらまた水で絞りなおし冷やし続けます
衣類を無理やり脱がせると水ぶくれが破けて感染症のリスクが高くなります
2 気道異物
もちが喉に詰まって苦しみだしました
救命救急士が教える10分間で行う気道異物の対処法は?
1 声を出せるか確認する
声は喉にある声帯を空気で震わせることで発することが出来ますので
声が出れば呼吸が出来ているという事になります
2 せきを出させる
3 両方できない場合119番に電話します
救急車が来る前にやっておくべきこと
・背中を強くたたきその衝撃で気道から異物を出させる
4 背部叩打法
脇から手を入れ前屈みにしてあごを出し気道を確保して
肩甲骨の間を手の付け根で強く叩きます
思いっきり叩くことで効果があるそうです 痛そうですが・・^^;
5 腹部突き上げ法 (乳児、妊婦には行わない)
背後から抱えるように腕を回して
握りこぶしをみぞおちの下に当て引き上げます
横隔膜を持ち上げて胸部に圧力をかけて異物を出します
意識がある間は背部叩打法と腹部突き上げ法を併用して続けます
意識が無くなったら胸骨圧迫(↓にやり方書いてあります)を行います
異物がでる可能性があります
掃除機で吸いだしたとか聞いたことありますよね
でも感染症になってしまう危険性があるのでオススメ出来ないそうです^^;
3 意識不明
救命救急士が教える10分間で行う意識不明の対処法は?
1 身体を動かさないように意識の確認をする
反応がない場合はすぐに119番へ電話します
2 AEDを準備します
近くにない場合は誰かを呼んで対応します
狭い場合は物を動かして空間確保
3 呼吸の確認
胸や腹部を10秒見て呼吸の確認をします
4 呼吸がなければAEDを使用します
AEDはやり方を言葉で教えてくれますので指示通りに行います
AED
心臓に電気刺激を与えて1度リセットして
心臓を再起動させる事が目的です
心臓を正常なリズムに戻す医療機器です
電気ショックの後は胸骨圧迫の指示があります
5 胸骨圧迫
胸の中心に手の付け根を当てもう片方の手を乗せる
肘を伸ばして体重を真上から垂直にかけます
5cm沈むまで1分間に100~120回圧迫と解除を繰り返します
胸骨圧迫の目的
血液を強制的に脳に送る事が目的です
圧迫が足りないと後遺症が残る事もあるのです
AEDと胸骨圧迫をセットにして行う事が必要です
商業施設、スポーツ施設など 日本全国に65万台が置かれています
しかし心停止の方に使われたのはわずか4.5%と少ないようです
意識のない人を見つけた場合
多くの人の助けを呼ぶことが大切です
AEDがない場合は胸骨圧迫を最優先します
電気ショックを与えるかどうかはAEDが判断してくれますので
躊躇なく使用したほうがよいようです
以前にAEDについて書いた記事があります