哲学者の思想や名言を要約した「お考え」であらゆるお悩みを解決するという番組
今回は「同級生に対する劣等感をどうにかしたい」というお悩みです
世界の哲学者に人生相談 世にも贅沢な人生相談室 Eテレ
哲学とは
人生・世界、事物の根源のあり方・原理を、理性によって求めようとする学問。また、経験からつくりあげた人生観。
40代女性のお悩み
国立女子大学卒業 いまだ独身で子供もいません
非正規雇用
そんな自分が同級生より劣っていると感じてしまいます
4年後に卒業30年を記念して
大学の同窓会があるようです
行きたくありませんがそんな事を思う自分も情けなくて残念です
この気持ちどうすればいいのでしょうか ?
アドラーさんのお考え
勇気づけの哲学者
アルフレッド・アドラー(1870~1937)
30代の頃はオーストリアで内科医を営んでいました
近くで働くサーカス芸人たちが患者として訪れていました
かれらの多くは幼いころ貧しい暮らしを送り身体か弱かったのです
そこでアドラーはある事に気が付きます
かれらは貧しい事をバネに身体の弱さを克服してハードな仕事をこなしている
そしてこのサーカス芸人のように
無意識のうちにマイナスの境遇からプラスの境遇に向かおうとする力
それこそが「劣等感」だと考えたのです
のちに精神科医として活躍したアドラー
劣等感を抱く患者に繰り返し伝えたお考えは
劣等感は誰もが持っている
それは健全な向上心のきっかけになる
悪い劣等感は「他者との比較」から生まれる
良い劣等感は「理想の自分」から生まれる
悪い劣等感は他者と比べてしまい
あの人はスゴイな、いいなとくらべている内に
他者の存在がどんどん大きく感じる様になってしまいます
そして比べる他者は次々と現れて苦しくなるばかり
良い劣等感は比較の対象が理想の自分
私はこうなりたいという目標を追い求める事で向上心に繋がっていくと
アドラーは考えているのです
理想の自分とは ?
無理をしないで気持ちよく過ごせることができる事
劣等感の塊なんて言葉も聞きますよね
大なり小なり誰もが持っているのではないのかな
同級生にしても思う事は違うかもしれないですよね
結婚して色んな事に疲れ果てているかもしれなくて
独身の女性が羨ましく思うかもしれませんしね^^;
昔でもいろんな悩みがあったのに
今の時代SNSの発達で簡単に人と比べてしまう環境が身近にあるから
生きづらい時代かもしれませんね
劣等感の強い人は、自分より優れている人に妬みを持ちやすく、そのような人に対して攻撃的になります。
悪口を言う、批判する、相手を陥れようとする、転落した有名人などを見て喜ぶ、などの行動が見られます
自慢をしたがる人は、実は劣等感の裏返しです
自分がどれだけ不幸かをアピールして、他人からの注目や慰めを得ようとします。
また、自分の劣等感をわざわざ口にして、気にしていないという素振りをして「そんなことないよ」と言われるのを期待したりします。
劣等感は、自分と人を比べることで起きます。
人間社会では、比べられることが常について回りますので、避けられないことでもあります。
ですから、これを完全になくすことはできないのですが、一つだけ、人と競争せずに済むことがあります。それが「貢献」です。
人に貢献することで、相手から感謝されます。
感謝されることは、自己重要感を満たしますし、自分が社会に認められているという実感が得られます。
苦しみから抜け出す方法はただひとつ。他者を喜ばせることだ。自分に何ができるかを考え、それを実行すればいい。