ハイパーサーミアは、世界で様々な種類のがん治療に使われていて
副作用も軽度ですが日本では普及していないようです
その理由の1つとして、診療ガイドラインが無かったからのようです
ガイドライン作成委員会委員長
埼玉医科大学総合医療センター・放射線腫瘍科
高橋健夫教授のお話です
がんを熱で治療する研究は1960年代から始まりました
がん細胞は正常細胞より熱の影響を受けやすい
そのため、42.5℃以上でがん細胞は正常細胞より
高率に死滅することがわかっています
そんな特性をいかした治療がハイパーサーミアです
欧州ではがん治療として広く一般的に用いられているのです
日本で普及していないのは、今まで診療ガイドラインがなく
医師がエビデンス(科学的根拠)に基づくがん治療を行ううえで
ハイパーサーミアは使いにくいという先入観があったと考えられます
11種類のがんに対して、各専門の医師の方々に
化学的データに基づいたハイパーサーミアの
エビデンスレベルと推奨度を示して頂いたそうです
今回のガイドラインには、分子標的治療薬などを含む
新しい治療薬との併用試験の結果が反映されておらず
今後は臨床試験の実施を積み上げて
より科学的根拠を高めていく実績が求められているようです
放射線治療の機器は飛躍的に進歩していますが
ハイパーサーミアの機器の改良も遅く
普及にはそれらの進歩も欠かせないようです
温熱療法
温熱療法の歴史は古く、熱によってがんが消滅したと
医学の父であるヒポクラテス(古代ギリシア)は報告しているそうです
1960年代になって科学技術が進歩すると
有効な加温の方法が開発されるとともに
がんに対する温熱の効果が基礎研究によって
明らかにされ始めたそうです
![](https://i0.wp.com/wonderful-60.net/wp-content/uploads/2023/07/image.png?resize=379%2C160&ssl=1)
治療は患者が専用機器の中で横になり、病巣のあるばしょ付近に
器具を設置して、体表の表と裏から腫瘍の場所に
電磁波を当てて加温します
身体の深い病巣には波長の長いラジオ波で加温し
体表に近い場所にはマイクロ波を使います
効果のあるがん
無作為試験で有効性を示されている疾患として
再発乳癌・メラノーマ(悪性黒色腫)・子宮頸癌・直腸癌・膀胱癌
頸部リンパ節転移などがあげられます
これら以外でも脳腫瘍・肺癌・食道癌・肝臓癌・膵臓癌など殆どの癌で
有効であった患者さんが多数報告されているようです
血液のがんには向いていないようです
放射線治療や抗がん剤治療と併用することで効果も高まり
放射線量や抗がん剤投与量が減って
副作用の苦しみも減るのだとか
体を温める事は免疫力の活性化にも繋がります
この療法を取り入れている病院ってそう多くはないようです
ある子宮頸がんの方は、違う病院で温熱療法だけ受けられていました
45分ほど患部を温めるようですが、以前熱いと言う記事読んだ記憶があります
水ぶくれになったりもするようです・・・・
43℃近くあるようですから、じんわり温かいというのではなさそうです
ガイドラインも出来たのならこれから治療できる病院も
徐々に増えていくのかもしれないですね😊
治療の選択肢が増えてくることは喜ばしい事であります😊
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