高齢になっても自立した生活を送るためにはどうすればよいのか
日々の生活習慣を見直さないといけないのかもしれません
きょうの健康より
フレイル
東京大学 飯島勝矢教授のお話です
2014年にフレイルという言葉を立ち上げました
健康 ⇒ フレイル ⇒ 要介護
健康と要介護の中間地点でフレイルは虚弱という意味です
サルコペニア
フレイルの最大の危険因子が
サルコペニア(加齢に伴う筋肉の減少)です
ギリシャ語を元にした造語で
サルコは筋肉 ペニアは減少という意味だそうです
サルコペニアを病気と捉えて
2017年12月国内で初めて
サルコペニア診療ガイドラインが作成されましたので
より正確に評価が行えるようになったのです
サルコペニアの有病率は高齢者の6~12%位だと推測されています
サルコペニアによる影響
・ 着替え・入浴など日常生活動作が困難
・ 転倒・骨折の危険度が増加
・ 糖尿病になりやすい
・ 肺炎などの感染症になりやすい
・ 死亡率が上がる
自立度が落ちやすくなってきます
筋肉には様々な機能があり 血糖の管理もしているので
筋肉が少なくなってくると糖尿病になったり悪化する事もあります
免疫機能も司っているので感染症を引き起こしやすくなってしまいます
サルコペニア チェック方法
・ 指輪っかテスト
親指と人差し指で輪っかを作ってふくらはぎの太さを計ります
椅子に座って出来れば利き足でない方で行います(両足でもOK)
スボンをめくり上げてなるべく素肌の状態がよいです
ふくらはぎの太い所を親指を後ろ側にして指を軽く当てます
前の所で指が届くかをみます
ふくらはぎの方が太くて指が届かない サルコペニアの確率はほとんどありません
指が丁度届く場合 2.4倍の確率
指が届いてふくらはぎとの間に隙間が出来る 6.6倍
・ ペットボトルのふたが開けづらい
・ 横断歩道を青信号で渡りきれない
・ 「タタタタ」チェック
口のサルコペニアというのもあるのです
1秒間に「タ」の発音を6回を下回ると
全身の筋肉が弱っている可能性が高いそうです
家庭で出来る簡単なチェック法
紙とペンを用意して
タタタと言いながらペンで紙を5秒間叩いて
紙についた点の数を数えます
チェックで当てはまる項目がある場合
サルコペニアやフレイル(虚弱)の可能性があるかもしれません
特に1年間で4~5キロの体重減少や
これといった病気がないのにあきらかに体が疲れやすい場合
兆候を軽くみないでかかりつけの医師に相談するほうがよいようです
サルコペニアの診断
医療機関では
握力測定(男性26kg 女性18kg未満)や歩行速度(0.8m/秒以下)を測ります
これらが落ちてきていると筋力が落ちてきていると言えます
筋肉量測定 BIAで手足の筋肉量がたっぷりあるかをみます
それらの数値をみてサルコペニアであるかを判断します
サルコペニア予防
食事
たんぱく質の摂取量
1日に必要なたんぱく質は体重60kgの場合最低60gですが
サルコペニア対策としてはより多くのたんぱく質が必要となります
体重1㎏に対してたんぱく質は1.2~1.5gが望ましく
体重60kgの場合最低1日70~90gとなります
200gのステーキにはたんぱく質が35~39g程度しか含まれていないそうなので
1日に肉や魚の主菜を2回
卵 チーズ 牛乳 ヨーグルト 豆腐 納豆など幅広く混ぜて食べましょう
たんぱく質をより効率的に筋肉にするために必要な
ビタミンD(魚介類 しらす 卵 きのこなど)を合わせて摂取する必要があります
運動
ウォーキングやお散歩などの心拍数があまり上がらないような
有酸素運動を日常的に行います
それに加えてスクワットや階段のぼりなどで筋肉も日常的に鍛えます
社会参加
外出して人と関わる事が大切
運動・文化活動(囲碁や将棋 楽器演奏など)・ボランティア活動などにまったく参加していない人は
フレイルになる確率が16.4倍と高くなるという調査結果があるそうです
運動習慣がなくても文化活動などを行っている人はフレイルになる確率は低いです
反対に運動だけではフレイルになるリスクは高くなるようです
社会にでて人と関わる事で
自然と身体も口も動かしている事になっていて
健康的でいられるのでしょうね
私は外にでるタイプでないしあまりお口も達者じゃないから
危ないわ^^;