秋は咳の出やすい季節です「咳の症状で変わる呼吸器の病気」あなたの咳は大丈夫 ?

秋は咳に悩む人が増える季節、たかが咳と咳を侮ってはいけません

音 たん 発作のタイミングなどによって危険な咳の見分け方を知りましょう

あなたの咳は大丈夫ですか ? 大人の喘息を未然に防ぎましょう

健康カプセル! 元気の時間より


 

咳の恐怖

 

日本医科大学 呼吸ケアクリニック所長 木田厚瑞医学博士のお話です

最悪息が止まって死に至ることも

咳によって年間約1800人の方が亡くなっているそうです
 
 




 
 

咳とは一体なに ?

 

咳は人間の肺を守るために大切なものなのです

咳は軌道に異物が入った際に取り除こうとする防御反応

肺を清潔に保つための大切な機能です

しかし

ずっと続く咳は病気なのです 呼吸器の病気の共通は咳のようです

 

危険な咳の見極め方

 

咳の音 たんが出るのか いつ頃でるのか 強さ たんの色

それらの違いによって病気が区別されます

 

例1 65歳女性

コンコン(乾いた空咳の感じ)  朝起きた時だけ 季節の変わり目に多い感じ

NO呼気検査を行います

呼気中の一酸化窒素(NO)の濃度を測る検査で

基準値より3倍という大きな数値がでました

 

先生の診断は

気管支に広範囲に慢性の炎症を起こしている「喘息」であると

 

喘息とは

アレルギー物質や風邪、ストレスが引き金となり

気管支の内側が慢性的な炎症を起こして空気の通り道が狭くなる病気です

喘息の発作時には爪楊枝の太さ直径2mmくらいになるようです

初期はコンコンと乾いた咳ですが悪化すると粘り気のあるたんがでたり

ヒューヒューゼーゼーと気道が鳴る喘鳴の症状がでます

夜中から明け方にかけて咳が出やすく呼吸困難に陥る事も

 

sakura
ご本人さんは軽く思っていて まさか喘息とは思いもよらなかったようです^^;

 

喘息患者は全国で推計800万人

7割が大人になってからの発症のようです

そして呼吸不全となって苦しみながら亡くなった方が年間1800人もいるのです・・・

 

季節の変わり目秋は風邪やアレルギー物質が多くなるので特に要注意!

 

日本医科大学 呼吸ケアクリニック 平松久弥子医学博士のお話です

 

喘息になりやすい体質

片親に喘息がある場合 約30%

両親に喘息がある場合 約70%

遺伝しちゃうのね^^;

 

喘息は幅の広い病気

咳喘息 風邪をひいた時や季節の変わり目などに比較的症状の軽い咳がでる喘息で

約3割が喘鳴(ぜんめい・ゼーゼーヒューヒュー)を伴う症状の重い喘息に移行してしまいます

 

秋に咳が多いのは

台風や急な夕方の雷雨など 急な気圧や気温の変化が多い季節だらなのです

そして

アレルギー物質が飛んで特に問題になるのが「ダニ」だそうです

ダニは喘息の原因となります

ダニは高温多湿の時に増えて涼しくなる頃に一気に死骸となります

空気中に舞った死骸やフンがアレルゲンとなって喘息の引き金になるのです

 

対策は掃除機をこまめにかける事

カーペットは裏側にも掃除機をかけましょう

カビも注意 エアコンや加湿器などを念入りに掃除しましょう

 

喘息症状緩和の方法

 

呼吸に関わる筋肉は多いので

肺は自力では動けないため周囲の筋肉の収縮の働きで呼吸を行っているのです

呼吸筋を鍛えて浅い呼吸を改善します

 

呼吸筋の鍛え方

腕を高く上に伸ばして そのまま大きくゆっくり回して下ろしてきます

1日10回を目安に徐々に回数を増やしていくのがオススメのようです

 

屋外での強度の強い運動は要注意です

冷たく乾燥した空気を大きく吸い込むと気管支を刺激して喘息の発作を起こすこともあります

マスクをつけることで呼吸器の保温・保湿効果が期待できます
 
 




 
 

例2 69歳男性

ゴホンゴホン(湿った感じ)  透明なたん 人と話している時 ラーメンを食べた時

階段上がると息切れがします

 

肺機能検査を行います

呼吸で肺に出入りする空気量などを測定し肺に必要な機能の低下がないかを調べます

基準値よりほんの少しだけ下でした 他の検査など総合して

肺年齢が92歳に相当するという結果がでました

20歳以上も老化しているなんて・・・・

 

タバコは1日に20本 45年間吸っているそうです

喫煙がたん・咳の原因だったのです

 

先生の診断は

COPD(慢性閉鎖性肺疾患)

タバコなどが原因で肺の一部の組織が壊れたり気管支が慢性的に炎症を起こした状態です

そこから粘液が過剰に分泌されてたんとなりそれを吐きだそうと咳がでやすくなるのです

 

ラーメンを食べた時咳がでるのは炎症によって湯気が過敏になった気管支を刺激するからです

健康な人でも咳が出る事はありますが喫煙者は気管支が炎症起こし過敏になっているのでより咳が出やすいそうです

 

肺機能が低下していくと一番困るのが息切れが強くなります

すると外にでなくなり運動量が低下して筋肉量も低下して寝たきりなんて事にも繋がるのですね

心疾患 糖尿病 肺がん 高血圧 脳卒中などと合併してしまう事もあるのです

 

治療法は

まず禁煙 そして必要な薬を使って進行を止めます

 

例3 54歳女性

エッヘン 寝ていて急に飛び起きて咳をする

黄白色のたん(鼻・喉の奥にスライム(ドロドロ、ぬるぬる)があるような感じ)

鼻がぐしゅぐしゅしてたり匂いがわかりにくい時がある

 

鼻と咳の関係は ?

咳を起こす原因に後鼻漏という病気があります

鼻水が鼻の奥にたれ落ちて咳やたんの原因となります

アレルギー性鼻炎や蓄膿症は黄色っぽい鼻水を過剰に分泌します

寝ている時は鼻水は喉の奥へと流れ込みやすく咳やたんが出やすい姿勢なのです

耳鼻科の診察が必要かもしれません

 

他には緊張した時に咳がでるそうです

緊張した時に呼吸のパターンが変わって咳き込んでしまうのですね

これは特に問題はないそうです

 

危険な咳

 

お酒を飲むと咳がでる人が結構いるそうです

飲酒時の咳 + 胸やけ、ゲップがよく出る は要注意! ! 

逆流性食道炎の可能性があります

胃液がゲップと戻ってきて強い酸が少し気管に入って過敏が続きます

 

ゲホゲホのたんが絡んだひどい咳

寝ている時に起きて泡状のたんが出る場合は「心不全」の可能性があるそうです

心不全は心臓のポンプの機能が低下して血液を十分に送り出せない状態の事

寝ている姿勢は下半身の血液が心臓の方に集まりやすくなります

気管支の先端に密集している毛細血管に血液が滞ります

血液中の水分が染み出して肺に水が溜まります

この水分が泡状のたんとなり酷い咳、呼吸困難の症状として現れるのです

 

sakura
ほんと咳1つでも油断できませんね 風邪はこじらせない様にして 部屋はきちんと掃除しないといけませんね 出来そうで難しいな(笑)